最近くる病が乳幼児に増えていると聞きますが、どのような病気ですか?予防法はありますか?
くる病は、小児の発育期にカルシウムが骨に沈着せず、骨の組織が形成されないため、成長障害や骨の変形が生じる病気です。症状は背の伸びが悪い、下肢が曲がるなどです。さまざまな要因がありますが、主な原因はビタミンD、カルシウムなどの欠乏です。予防法は、ビタミンD、カルシウムなどを食事から摂取することと、皮膚に紫外線を受けて体内でビタミンDを合成することです。お子さんの離乳食や食事に、ビタミンDの多い食品(魚、卵、しいたけなど)、カルシウムの多い食品(ひじき、ごま、えんどう豆など)を取り入れることが大切です。また、母乳はビタミンDの含有量は少ないですが、吸収率が良く、スキンシップ効果もあります。母乳育児の場合は、お母さんが栄養バランスのよい食事を心掛けることも重要です。また、母子共に極端に紫外線を避けず、帽子や日焼け止めを使用して外気浴や外遊びをするのも効果的です。レースカーテン越しの日差しから入る光でも効果はあります。