保育園で、ロタウイルス感染症が流行っています。どのような症状が出ますか。子どもがかかってしまった場合、どのような対応をしたらいいですか。
ロタウイルス感染症は、嘔吐・下痢・腹痛・発熱等の症状が現れます。特に下痢は、白い水の状態になることがあります。症状は自然に回復しますが、まれにけいれん・肝機能異常・急性腎不全・脳症等の合併症を引き起こすことがあります。意識の低下・けいれん等の症状が現れた際は、すぐに医療機関を受診してください。
(感染した時の対応)
①脱水症予防
ロタウイルス感染症に対しての特別な治療はなく、激しい嘔吐・下痢による脱水を予防することが大切です。水分をこまめに少量ずつ何回かに分けて与えましょう。子どもが水分を全く受けつけなくなってしまったら脱水が進んでしまうので、すぐに医療機関を受診しましょう。
②周囲への感染予防
ロタウイルスは、口から入ることで感染します。感染者の便や嘔吐物を処理する時は、手袋・マスクを着用し、処理後は十分に手を洗い、室内の換気をしましょう。便・嘔吐で衣服が汚れた場合は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で消毒しましょう。
ロタウイルスの予防接種が無料になると聞きました、いつからですか。
令和2年10月1日から、ロタウイルス感染症予防接種が定期接種となります。令和2年8月1日以降に生まれた方が対象で10月1日以降に接種した場合は無料です。令和2年7月31日以前に生まれた方や9月30日以前に接種した方は、任意接種となりますので費用の一部を助成する制度をご利用ください。
ロタウイルスワクチンは口から飲むワクチンで2種類あり、同じワクチンで決められた回数の接種となります。生後6週から接種ができますので、接種の際は事前に医療機関へ連絡の上、母子健康手帳と予診票をご持参ください。
ロタウイルス感染症は感染力が強く、初めて感染した時に水様の下痢・嘔吐・発熱・腹痛等の激しい症状が出ます。また、乳幼児の急性胃腸炎の入院で最も多い感染症です。有効な治療薬はないため、予防接種が重要です。